大学卒業後、船長になることを夢見て造船会社へ就職。しかし造船不況に見舞われ、やむなく希望退職。今度は弁理士を目指すことにしました。国家資格があれば食っていけるだろうと考えたんです。もともと人と話すのが苦手だったので、コミュニケーションを取らなくてもやっていけそうな職業に惹かれたというのもありました。そんな折、税務署に勤める友人から、「税理士資格なら1科目ずつの受験でもいいんだぞ」と言われたんです。当時すでに結婚していたので、働きながら資格を取りたかった。いっぺんに全科目受験する弁理士より現実的だと思い、税理士の道へと方向転換しました。そして、税理士事務所で働きながら、5年かけて税理士資格を取得。1984年、34才のときに山﨑明税理士事務所を開業しました。仕事場は自宅の板の間1畳。私の挑戦はここからスタートしました。人との縁を大切にし、お客様のためにできることはなんでもしました。経理も代行したし、引っ越しも手伝った。会話は苦手でも、人を喜ばせることは好きでしたから。